細胞間脂質を増やす食品

角質層は、角質細胞が数層から十数層積み重なり、その間を細胞間脂質が埋めていて、 
まるでセメントで塗り固められたレンガ塀のような構造をしています。 
角質層の厚さはポリエチレンラップ程度の薄い膜ですが、保湿のバリアとして重要な役割を担っています。 
 
細胞間脂質が不足すると角質層の保湿機能は低下して、肌は乾燥状態となります。 
このような状態の肌に外からどんなに水分や油分を補ったとしても肌はうるおいません。 
まずは細胞間脂質を増やして、水分や油分を逃がさないことが先決です。 
 
細胞間脂質を合成するためには食事も大切であり、特に原料の一つである「コレステロール」の摂取が必要です。 
コレステロールは動脈硬化や高脂血症などの生活習慣病の原因になることから、 
とかく敬遠されますが、皮膚にとっては新陳代謝を活発にし、細胞間脂質を合成する働きがあります。 
コレステロールを多く含む卵を1日1個食べるようにしましょう。 
 
高脂血症の治療でコレステロールを下げる薬を飲むと、皮膚がかさかさになります。 
このときの対策として、皮膚に保湿剤を塗ることで対処しますが、食事治療としては魚油がすすめられています。 
イワシやサバなどの魚油は、「EPA」(エイコサペンタエン酸)や「DHA」(ドコサヘキサエン酸)に加えて、 
ビタミンAやD、Eなどもたくさん含んでいるので、細胞間脂質の補給に有効ですし、血流をよくすることにも役立ちます。 
 
とくに「ビタミンD」は表皮の分化を調節する作用があり、表皮細胞の厚さ、中でも細胞膜を厚く丈夫にすることや 
脂質代謝を促進して、細胞間脂質の量を増加することが認められています。 
イワシやサバが苦手という人はマグロやサーモン、ウナギなどでも相当の成分を含んでいるので、 
それを食べるようにしましょう。 
 
※中央書院刊「美容と皮膚の新常識」を参考にしました