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美容と皮膚の新常識 [ 目次及び概要 ]

矢印1章 美容の理念はスキン・ホメオスタシス
生体がいろいろな環境に順応する柔軟なメカニズムをホメオスタシスといいますが、このホメオスタシスを皮膚に応用した考え方がスキン・ホメオスタシスです。
矢印2章 外界からの刺激と水分の喪失を防ぐ表皮の構造
皮膚は薄いながらも、表面積が広いので体重の約8%にもあたり、身体の最大の器官です。皮膚は外皮として物理的に生体内部を保護するだけでなく、栄養や水分の代謝や調節、体温維持、紫外線や異物・微生物の防御、さらに免疫反応の場としても重要です。
矢印3章 理想的なターンオーバーが美しい肌をつくる
表皮のターンオーバーが理想的なサイクルであることが、美しい皮膚をつくることにつながります。表皮の生理状態により周期は変化しますが、化粧品の乱用や過度なスキンケアによる不全角化が最近の若年層に多くみられます。
矢印4章 角質層を構成する角質細胞と細胞間脂質
角質層は角質細胞とその間を埋める様に構築された細胞間脂質からなります。角質細胞はケラチン線維でできており、ケラトヒアリン顆粒に由来する多くのたんぱく質や吸湿性の高いアミノ酸がたくさん詰まっています。顆粒細胞の中で合成される層板顆粒が細胞間脂質になることも分かっています。
矢印5章 レンガに例えられる角質細胞、セメントに例えられる細胞間脂質
角質層は単に死滅した細胞ではなく、特殊な構造物で、外力に対して丈夫な層状構造をつくり、微生物や異物の侵入を防ぎます。さらに、細胞間脂質により、水分や物質の透過にバリアとして働き、体内の恒常性を維持しています。
矢印6章 細胞間脂質の主成分、セラミドとは何か
セラミドは細胞間脂質の主成分で、その50%を占めています。最新のデータによると、50代のセラミド含有量は20代に比べると半分以下という報告があります。化粧品成分としても重要で、純品は動植物から抽出されますが、類似物質が合成されて広く使われています。
矢印7章 角質層の弱酸性がセラミドをつくる
最近の研究では、独立した代謝系でつくられた遊離脂肪酸、ウロカニン酸、表皮細胞の核酸に由来するNHE1の3つの酸性物質が皮膚表面の弱酸性をつくっていると考えられています。そして、細胞間脂質の主成分のセラミドは角質層の弱酸性の条件下ではじめて合成されます。
矢印8章 バリア機能の修復が若々しい肌へのカギ
老化すると細胞間脂質は減少し、バリア能は低下します。これを回復させることが、現在最先端の皮膚科学の研究テーマです。外から細胞間脂質を合成するような薬剤を投与させて、顆粒細胞に取り込ませて、本来のものより多くの細胞間脂質を合成されことなども試みられています。
矢印9章 角質層の保水能力を構成する3つの成分
美しい肌の条件は角質層がうるおいで満たされていることですが、うるおいを保つのが皮脂膜、NMF,細胞間脂質の3つの成分です。最近になって皮脂膜の役割は細胞間脂質に比べて低いことが分かり、水分保持能にも細胞間脂質が深く関与していることが認識されるようになりました。
矢印10章 バリアの低下は角質細胞の形態に現れる
角質層の良し悪しが美しい肌を決める要素であることが分かったのも比較的新しい知見です。角質細胞の剥離形態で角化が順調に行われているかどうか判断できます。角質細胞の形や大きさが不揃いで、何層かが重なりあって剥がれ落ちる場合はトラブルのある肌といえます。
矢印11章 細胞間脂質を増やす食品とは
高脂血症の治療でコレステロールを下げる薬を服用すると皮膚がかさかさになります。この時の対策として皮膚に保湿剤を塗り対応しますが、食品としては魚油がすすめられています。魚油にはEPAやDHAに加えてビタミンAやD、Eなどもたくさん含んでいて、細胞間脂質の補給に有効ですし、血流をよくすることにも役立ちます。
矢印12章 細胞間脂質を失わないための日常生活は
細胞間脂質を失わないために日常生活で気をつけることは肌を乾燥させないことです。適度な運動で汗をかくと肌の乾燥を防ぎ、皮膚の血行もよくなります。汗腺はからだの表面に約300〜400万個ありますが、実際汗をつくり出す能動汗腺は汗腺の約6割で、この比率は2〜3歳までの育つ環境に左右されます。
矢印13章 経皮吸収を高めるためのスキンケア
皮膚吸収はバリアを構成している細胞間脂質との親和性によって決まります。一般に分子量の大きな水溶性物質よりも分子量の小さな油溶性物質のほうが吸収されます。化粧品の有効成分を効果的に浸透・吸収されやすく改良することと、角質層のバリア力を一時的に低下させるスキンケアが重要となります。
矢印14章 有効成分を届けるリポソームの構造
微細なカプセルの中に有効成分を入れ、安定化させるには様々な技術的課題がありました。その課題を解決したのがナノテクで、ナノサイズまで微細にしたリポソーム内に美白成分や抗酸化剤などを閉じ込めて使用すると、化粧品の浸透・吸収性が高まるので、今後の化粧品開発に応用されることが期待されています。
矢印15章 皮膚免疫情報の主役、ランゲルハンス細胞
ランゲルハンス細胞は皮膚の免疫システムを司りますが、皮膚に分布する神経系と密接な関係にあり、相互調整機能を持っていることも分かってきました。ストレスで免疫情報の伝達能力が低下すると、アトピーなどの皮膚炎症を悪化させてしまいます。
矢印16章 皮脂の組成と分泌量の変動
皮脂は皮脂腺で合成され、毛包内、そして皮膚表面へと分泌される脂質です。皮膚表面には皮脂と表皮由来の表皮脂質が混じりあっています。そのうち、皮脂の割合は約95%です。皮脂の組成は皮膚表面や毛孔に存在する常在菌が作用して常に変動します。
矢印17章 汗腺の種類と構造
厳密には汗の種類は3種類あります。ヒトの体表のほとんどに存在するエクリン汗腺と、腋窩、乳腺、臍周囲、外陰部などに存在するアポクリン汗腺があります。そして、最近の教科書はアポエクリン汗腺という新しい汗腺の存在を認めています。
矢印18章 表皮と真皮の接着や情報の伝達をする基底膜
基底膜は表皮と真皮を接合しているだけでなく、様々な重要な働きをしています。その基底膜はコラーゲンが主成分ですが、ラミニン5という重要な成分があることが分かりました。ラミニン5は基底膜のコラーゲンに根を下ろし、表皮細胞をつなぎ止めています。
矢印19章 コラーゲン、エラスチン、基質と各種の細胞から成り立つ真皮
真皮は乳頭層、乳頭下層、網状層からなります。前二者はやや疎な結合組織ですが、血管や神経、細胞成分に富んでいます。後者はコラーゲンとエラスチン線維からなる結合組織で、その周囲を埋めているのが基質です。
矢印20章 皮膚の弾力性のカギを握る線維芽細胞
線維芽細胞はコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなど真皮成分を生成しますが、線維芽細胞がダメージにより老化し働きが鈍くなると真皮の構造を保つことができません。つまり線維芽細胞の働きはエイジングに関係する根本原因であり、衰えた線維芽細胞の機能を正常に戻す研究が進められています。
矢印21章 コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の働き
真皮のコラーゲンやエラスチンの質が変わったり量が減少すると、最終的にはシワができたり、弾力のない肌になります。二つの線維の質的・量的変化は線維芽細胞やコラゲナーゼ、エラスターゼなどたんぱく分解酵素の影響によりもたされます。
矢印22章 紫外線照射と光老化反応
紫外線が有害であることは現在の美容の常識です。母子手帳でも日光浴をすすめる記述が削除されています。長年の紫外線照射による皮膚変化を光老化と呼んでいますが、光によって起こる老化は皮膚に限局したものでなく、全身的な老化を早めることにも影響するというデータも報告されています。
矢印23章 皮膚の光老化予防と活性酸素対策
活性酸素は遺伝子を傷つけるなどして老化を促進します。最近この活性酸素についての研究が進み、単なる悪玉でなく、体内で細菌やウイルスを殺菌したり、細胞内の老廃物を処理したり、血液循環を調節したり、生きるために不可欠な生理作用制御をしていることが分かってきました。
矢印24章 抗活性酸素物質と光老化の治療法
活性酸素に対して、体内には活性酸素を防御する仕組みがもともと備わっていることも分かってきました。また、紫外線やタバコなどを避け、抗酸化食品を食べることも大切です。豚のハツやレバー、イワシなどに多く含まれるコエンザイムQ10の重要性も明らかになってきました。
矢印25章 紫外線の分類と皮膚への作用
紫外線にさらされると日焼けだけにとどまらず、皮膚細胞のDNAが傷つけられ、皮膚がんの原因にもなることが近年常識となっています。最も波長の長いUVAには発がん性はないと言われていましたが、最近の研究によると、発がんを促進するプロモーター作用があることが分かってきました。
矢印26章 紫外線防御とSPF
サンスクリーン剤が普及してから30年以上なる米国の統計によると、サンスクリーン剤の普及でかえって皮膚がんが増加しているのではという意外な結果が出ました。再評価の結論が出るまでには時間がかかりますので、それまでの間は基本的な紫外線対策が大切です。
矢印27章 メラニンの生成過程と進化する美白剤
メラニンが生合成される化学経路に2通りあり、黒色のユウメラニンと黄色のフェオメラニンの2種類が産生されます。ユウメラニンの合成にはチロシナーゼの働きが重要ですが、最近はさらにチロシナーゼ関連たんぱく質が関与することが分かってきました。
矢印28章 色素異常による疾患の原因と治療法
肝斑は顔面に生じる左右対称性の淡褐色の色斑です。妊娠、経口避妊薬、抗てんかん薬、卵巣機能異常、月経困難などが原因で出現することから、女性ホルモンの影響を受けている皮膚に紫外線が憎悪因子となり誘発される色素増強反応と推定されます。肝斑の治療のニーズは大変高いのですが、これだという薬剤は残念ながら使用されていません。
矢印29章 湿疹の分類方法と発症機序
湿疹の分類も、以前は症状の経過のみに重点がおかれ、急性湿疹と慢性湿疹に分けられていました。最近では原因により分類されるのが一般的で、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、貨幣湿疹、自家感作皮膚炎、神経性皮膚炎などと分けられています。
矢印30章 一次刺激性とアレルギー性皮膚炎の違い
接触皮膚炎は刺激物が因子となる一次刺激性と特定のアレルゲンで発症するアレルギー性に分類されます。前者は刺激物の量、濃度によって反応の有無や程度が異なりますが、これに対して後者はアレルゲンの量や濃度とかぶれの程度は必ずしも比例しません。
矢印31章 アレルギー性接触皮膚炎を起こす原因物質
特定の食物に反応してアレルギーを起こす症例が多くなっています。厚生労働省は2001年以降、症例数の多い卵、乳、小麦と、重症度の高いそば、ピーナツの計5品目について加工食品の原材料として表示を義務付けました。
矢印32章 アトピー性皮膚炎の定義と臨床症状
アトピー性皮膚炎をアレルギー性疾患の一つと考える学者と、それは第一義的なものでなくスキンバリアの異常が最初に起こり、二次的にアレルギー反応を亢進するのだという考えの二つの主張があります。最近はバリアの異常に注目する専門家が増えています。
矢印33章 アトピー性皮膚炎のかゆみの発症機序と治療法
アトピー性皮膚炎の治療にはステロイド軟膏や保湿クリームが一般的でしたが、新しく臓器移植用の免疫抑制剤として開発されたタクロリムスが外用されるケースが増えています。
治りにくい顔面に効果があるといわれ、ステロイドに比べ副作用も少ないといわれています。
矢印34章 じんま疹と接触皮膚炎では異なるアレルギーのメカニズム
じんま疹はI型の即時型アレルギー反応の代表格で、アレルギー性接触皮膚炎はW型の遅延型アレルギー反応を示します。アトピー性皮膚炎の発症機序はI型反応のみでは説明できず、I型とW型の2つの型の混合、それゆえアトピー(特異)アレルギーと呼ばれます。
矢印35章 アトピー性皮膚炎のスキンケアのポイント
アトピー性皮膚炎の患者は乾燥型の肌質で、外界の刺激に対するバリア機能が弱い共通した特徴があります。このような皮膚には注意深いスキンケアが必要です。日ごろから肌を乾燥させないようにし、敏感な肌なので強い刺激を与えないように気をつけます。また、ストレスなど精神的なことも影響します。
矢印36章 ニキビの症状発症メカニズム
ニキビの原因であるアクネ桿菌の解明も進んでいます。毛穴の中に皮脂が過剰にたまると、この皮脂をえさにしてアクネ桿菌が増殖します。そしてアクネ桿菌が作り出す脂肪分解酵素(リパーゼ)によって皮脂が分解されて遊離脂肪酸がつくられます。この遊離脂肪酸が引き金となり炎症を引き起こしてニキビとなります。
矢印37章 ニキビの治療とスキンケアのポイント
ニキビ患者は健常な人に比べ皮脂の分泌量は多く、一方肌の水分量は少ない傾向にあるという調査報告があります。患者の中には水分が少ないのに、そのことを自覚していない人も多く、客観的な肌分析と正しい保湿ケアを行なう必要があります。
矢印38章 科学で解明されるストレスと美容の関係
ストレスが過剰になると皮膚機能はバランスを失い不安定な状態になります。それはストレスの信号は神経細胞と免疫細胞に同時に働きかけ、その結果、免疫力が弱まったりするということなどから起こります。
矢印39章 月経周期で肌状態は変化する
女性の月経周期が肌に影響を与えることは以前から知られていますが、月経前には皮膚のバリア機能が低下し、外からの刺激を受けやすい状態になることが科学的に証明されました。肌荒れなどのトラブルを起こさないためにも、月経周期に合わせた手入れが必要だといわれています。
矢印40章 更年期障害や骨粗鬆症とその解決法
女性が閉経期にさしかかると、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌が極端に減ってきて、様々な影響が現れます。代表的なのが更年期障害で、さらに骨の代謝異常やヒアルロン酸、コラーゲンの量の減少にもエストロゲンが関係することも明らかになっています。
矢印41章 睡眠中の生理的変動と美容との関係
睡眠中、多くの生理的変化が起こることが分かってきました。成長ホルモンはノンレム睡眠時に分泌され、昼間できた傷が修復されて、肌はきれいに保たれます。このことからもよく眠ることが、健康や美容の基本であることが証明できます。
矢印42章 美しくなるための食生活
皮膚や髪を美しく保つためには、皮膚や髪の生合成に必要な材料、すなわち食事に注意しなければなりません。しかしながら、今日の日本社会では、加工食品やインスタント食品、スナック菓子、清涼飲料水などのとり過ぎで栄養が偏っている場合も少なくありません。
矢印43章 ビタミンの働きとビタミンCの薬理作用
ビタミンはごくわずかの量で各栄養素の体内での働きを円滑にしたり、身体の機能を調節したりしますが、多量に投与する試みが最近は盛んです。特にビタミンCはその効果が次々に解明され、多量摂取による美容効果や薬理効果も報告されています。
矢印44章 ミネラルの種類と必須微量金属の働き
マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛、クロム、セレンなどのミネラル不足が、糖尿病、骨粗鬆症、アレルギーなど多くの現代病を引き起こす原因のひとつといわれています。美容食品としてゴマのパワーが見直されていますが、それはゴマには現代人に不足がちな亜鉛などの微量金属(ミネラル)が多く含まれているからです。
矢印45章 毛の分類と構造
1本の毛は伸び続けるわけではなく、成長期、中間期、休止期を繰り返します。再び成長期に入ると、毛包の上部にある幹細胞を毛乳頭が刺激して細胞分裂を促します。こうして増殖した細胞から新しい毛母細胞がつくられ、同じ毛包から新しい別の毛が伸び始めます。このように発毛の源は幹細胞であることが最近の研究で明らかになっています。
矢印46章 毛の老化現象と脱毛
最新の研究で脱毛のメカニズムが解明されつつあります。男性型脱毛症は男性ホルモンの刺激により硬毛が軟毛化するために起こります。白髪はメラニン色素をつくれなくなるのが原因ですが、白髪は毛根が残っているために、メラノサイトが再活性化される条件が明らかになれば予防につながるといわれます。
矢印47章 爪の構造と爪の病気
爪は全身の健康のバロメーターといわれます。爪の異常の多くは亜鉛や鉄不足などによる栄養のアンバランスが原因ですが、爪の色調の異常や形の異常によっては病気の黄色信号を発している場合があります。

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